大型構造物や橋梁の架設、土木工事のような大きなプロジェクトでは、その計画や過程、完成に至るまでを工事誌や記念誌として残しておく場合があります。
ただ、いざ工事誌や記念誌の制作が決まったとしても、過去に経験がない場合、いったい何をどうしたらいいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回から数回に分けて、工事誌・記念誌の制作についてご案内していきたいと思います。
企画構成(前編)
まず、どんな工事誌・記念誌にしたいのか、おおよそのイメージを考えましょう。本の大きさ(サイズ)はどのくらいか、体裁はどうするのか、どれくらいのページ数になるか等です。予算との兼ね合いもあるので、大まかなイメージだけ持っておいて、編集・印刷業者の選定後にコストとのバランスを考えて調整していきます。
工事誌や記念誌は、技術的な記録を後世に残すことに加え、プロジェクトに関わった人たちの記念となることを目的としてつくられることが多いと思います。内容もその目的に沿って考えていくとよいでしょう。
資料性の高いものに
記録を残すという点では、設計図面や施工写真をふんだんに使うことで、わかりやすく、資料性のある価値の高いものにすることができます。記念という点では、計画から施工・竣工に至るまで、携わった担当者にそれぞれの仕事に対する思いを寄稿してもらうのもよいでしょう。
工事誌・記念誌は、単なる工事のまとめ冊子ではなく、何十年と時を経ることで歴史的にも意義のあるものすることができます。