弊社で長くお付き合いいただいている中国料理店で撮影がありました。そこのあるシェフはなんとも自由でファンキーなお人柄。そのシェフが、たまに出してくれる特別な料理もまた自由でファンキーで、そして繊細です。
以前食べさせていただきとても印象深かったのが、中国のくさやと言われる「鹹魚(ハムユイ)」を使った炊き込みご飯。 ハムユイとは、塩漬けにした魚を発酵させ干したものです。それを魚醤(魚を原料にした中国の醤油?)で味付けし、ご飯とともに炊き込みます。(すみません、このへん非常にあいまいです。)さらに、スライスした生姜をのせ、あつあつのままいただきます。中国の一般的な家庭料理だそうです。
ところが見た目と違い、その味にはちょっと驚かされます。まず、口に入れると生姜のシャキシャキ感と香ばしさがひろがり、さらに、ハムユイと魚醤の独特の香りがあとからやってきます。シェフの個性そのまま、自由でファンキー、繊細です。南国風で、異国情緒を感じさせる料理です。
実はこのお店、広東料理が専門なので、この料理も中国というより東南アジアを感じさせる味付けになっています。
「でも、お店ではあまりだせないんだよね」とシェフ。あまり個性の強い料理はやはり、通常メニューでは出しづらいそうです。
しっかりした料理店などの場合、伝統の味を守らなければなりませんので、あまり思い切ったことはできません。でも逆に、小さなお店の場合、個性のあるメニューなど他店と違う特色が必要だそうです。
会社も同じで、小さな組織では個性ある商品やサービスを提供できないと生き残れないということですね。